more コマンドの使い方 [Linux]

2025/04/29

more コマンドとは?

more はテキストファイルを1画面ずつ読みやすく表示する ページャー(pager) コマンドです。
cat と違って画面全体をスクロールしながら閲覧できるため、長いファイルの内容確認に便利です。


基本構文

more [ファイル名]

例:

$ more /etc/passwd

使用例と出力動作

$ more longfile.txt

出力はターミナルの高さに合わせて 1画面ずつ 表示されます。末尾に --More-- と出たら、操作待ちになります。


基本操作キー(閲覧中)

キー動作
スペース次ページへ進む
Enter1行ずつ進む
b1ページ戻る(端末によっては不可)
q終了
/patternパターンを検索(下方向)
n次の一致箇所へジャンプ

実用的なパイプ使用例

ログファイルの一部を段階的に確認

$ cat access.log | more

コマンドの出力結果をゆっくり確認

$ ps aux | more

オプション

オプション説明
+nn行目から表示開始(例:+50
+/"pattern"指定文字列を検索して表示開始

more と less の違い

比較項目moreless
戻れるか不可または限定的戻れる(高機能)
検索機能基本的な / のみ高度な正規表現や複数検索が可能
ページ送り前方中心前後両方向自由
入力バッファ全読み込み後表示スクロールに応じて読み込み

基本的には less の方が高機能でモダンですが、more は古いシステムや最小構成にも含まれます。


よくあるエラーと対処

エラー原因解決策
No such file or directoryファイル名の間違いファイル名・パスを確認
画面が崩れる非対応の文字コードなどiconvless を使う

まとめ

  • more はファイルや出力を1画面ずつ閲覧するための軽量コマンド
  • cat よりも視認性が高く、less よりも軽量
  • スペースEnter/patternq だけ覚えれば基本操作はOK

参考リンク

  • https://man7.org/linux/man-pages/man1/more.1.html
  • https://www.gnu.org/software/coreutils/manual/html_node/more-invocation.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です